なやら

鉄塔武蔵野線のなやらのレビュー・感想・評価

鉄塔武蔵野線(1997年製作の映画)
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『どこまでもいこう』を観直したら思いの外最高だったので、同じく昔観たきりだったコチラも再鑑賞。90年代小学生モノ。

次から次へ自転車で鉄塔を踏破していく少年二人(一人は伊藤淳史!)の夏休みの話。基本移動だけというミニマルな構成はイイものの、カメラがナントモいい加減だし、編集リズムも、なんと言うか、大事なショットが中抜きされてるような感じが気になった。
たとえば掘削現場のシーン。オヤジに見つかった子ども二人が「ヤバい!逃げろ」となった瞬間ショットが切れ、次の瞬間二人が林の中を自転車で逃げているショットに繋がってしまうのだが、イマイチ足りない。ココは彼らが掘削現場のゴツゴツした岩場を乗り越え、自転車にたどり着くまでが面白いのでは?
そんな感じで所々気になるものの、少年の片方が心折れて帰宅し、伊藤淳史だけになってからはかなり面白かった。セリフも減るし、画面もずいぶん落ち着いてくるような。『どこまでもいこう』の洗練には及ばんけど、これはこれでけっこう面白かったな。
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