ゆっきー

あらくれのゆっきーのレビュー・感想・評価

あらくれ(1957年製作の映画)
4.5
N.W.A.ならぬアティチュードを持った女(今なら当たり前だが)な高峰秀子が男と揉めまくる話。超絶大傑作である。
他の成瀬作品に比べて高峰秀子が文字通りあらくれており、加東大介に放水するわマウンティングポジションで殴打するわと暴力を振るいまくるっていうw
加東大介が飲み屋の女に「生傷が耐えないんですよ」と愚痴りながら腕の傷見せるシーンで爆笑。
出てくる男もいつもの通りクズぞろいで、モラハラ夫の上原兼から始まり、仕事しない系クズの加東大介に終わる。
加東大介が髭はやして画面に登場させることで仕事が好転したことを示すあっさりとした描写なんかも上手いと思う。(高峰秀子に髭だるまって呼ばれてんのは笑う)

モリマサに迫られるシーンは画面奥であっさりと処理しつつ、画面手前の屋根に積もった雪がドサっと落ちるショットだったり、ラストの女とのバトルのさ中、画面奥で大雨が降りだしたり、天候とかそういったものを操る天才である。成瀬は。
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