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あらくれのkazu1961のレビュー・感想・評価

あらくれ(1957年製作の映画)
3.9
🔸Film Diary🔸
▪️本年鑑賞数 :2022-506 再鑑賞
▪️死ぬまでに観たい映画1001本-※※※

🖋今でいう、“だめんず”な男ばっかり掴んでしまう『あらくれ』なヒロインの物語。成瀬巳喜男監督のもとで、デコちゃんこと高峰秀子が『あらくれ』なヒロインを豪快に演じた作品、大正期の近代日本で懸命に生きる女性の波瀾万丈の人生を綴ったとても面白い作品です。

🖋️徳田秋声の日本自然主義文学を代表する同名小説を元に、水木洋子が脚色しした文芸ドラマ。『七人の侍』に出てくる多くのキャスト、成瀬組含めてオールキャスト作品でもあり、その中で成瀬巳喜男・高峰秀子コンビにしては珍しい痛快活劇作品で面白く楽しめる作品です。

🖋️これだけ、勝ち気を持って痛快に逞しく生きる女性を演じる高峰秀子がとても新鮮!! 三人目の相手加東大介と殴り合いの大喧嘩したと思えば即抱擁、このシーンなんかは演じてる主人公お島の象徴的なシーンですね。

🖋️三人の“だめんず”もそれぞれのキャラが立って面白い。1人目の旦那、上原謙は珍しくほんと嫌な奴の役柄。2人目の森雅之は、唯一お島が惚れた相手ですが、いかんせん煮え切らない。そして3人目の相手が前述の加東大介、まあいつものキャラで憎めない“だめんす”です。

🖋️まあ、とにかく何とも言えないデコちゃんこと高峰秀子が見所の作品です!!

😆Story:(参考: allcinema)
庄屋の娘であるお島は、田舎での結婚話を嫌い東京へ逃げ出した。神田にある商店の主人の後妻となるが、勝ち気な性格が災いし大喧嘩の果てに家を飛び出してしまう。たどり着いた寒村の旅館で女中として働き、若旦那と関係を結ぶが、彼には病気の妻がいた。妻の病気が治れば、自分の居場所がない。お島は再び東京へ戻り洋服店で勤めることに。洋服職人の小野田と店を持つようになり、家庭も商売も軌道に乗るようになった。そこへ小野田の父親が同居することになったが、その父親は酒飲みで気難しい男だった。

🔸Database🔸
・邦題 :『あらくれ(1957)』
・原題 : ※※※
・製作国 : 日本
・初公開 : 1957
・日本公開 : 1957/05/22
・上映時間 : 121分
・受賞 : ※※※
・監督 : 成瀬巳喜男
・脚本 : 水木洋子
・原作 : 徳田秋声
・撮影 : 玉井正夫
・音楽 : 斎藤一郎
・出演 : 高峰秀子、上原謙、森雅之、加東大介、仲代達矢、東野英治郎

🔸Overview (参考:映画. com)🔸
自然主義文学の代表的作家・徳田秋声の同名小説を、「浮雲」の成瀬巳喜男監督、水木洋子脚色、高峰秀子主演で映画化。大正初期。子どもの頃に農家へ養子に出された庄屋の娘・お島。結婚話を嫌がって東京へ逃げ出した彼女は、神田の缶詰屋の若主人の後妻となる。しかし女出入りの激しい夫と気性の激しいお島との間には諍いが絶えず、大ゲンカの末に離婚。東北の山村の旅館で女中として働き始めた彼女は、そこの若旦那と関係を持つが、若旦那の病気の妻が帰ってきたために居場所を失ってしまう。東京へ戻ったお島は洋服職人と再婚して2人で店を開き、商売を軌道に乗せていくが……。
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