Morohashi

アリスの恋のMorohashiのレビュー・感想・評価

アリスの恋(1974年製作の映画)
4.0
マフィアものが比較的多いマーティン・スコセッシのほのぼの物語。
どこかで聞いたが、スコセッシ自身が瞬間湯沸かし器のように突然キレるらしく、そのせいか彼の映画の中では衝動的なエネルギーがほとばしるキャラクターが出てくることが多い。アリスもその一人。

アリスはとにかく男運がない。
彼女はそれを他人のせい、環境のせいにしているけれど、端から見るとこれは彼女自身にその原因があるように思える。
それまできっと、他人に決断を任せてきて、そのせいでいつも自分は後回し。

当たり前だけど、自分の幸せを脇に置いて、誰かの幸せを優先してもうまくいかないことが多い。
自己中心的になれとか、そういう話ではなくってまずは自分を満たしてから人にやさしくしましょうね、っていう話。

アリスも結局、自分の夢を叶えるべく行動したら、自然といい人が寄ってきた。

そして矛盾しているようだけど、人を救うのは結局他人の力。
自分の力だけでなんとかできるっていうのは結構難しい。

簡単なことで自分を満たし、人生に関わるような大きなテーマだったら他人の力を借りよう、っていうのが結論でしょうか。
Morohashi

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