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アリスの恋のコブラのネタバレレビュー・内容・結末

アリスの恋(1974年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

アリスとトミーの母子ロードムービー。正月に観るのにピッタリな人情映画。観たのは去年の夏ですが。

「ミーン•ストリート」を観たエレン•バースティンがスコセッシを一本釣りしたとか。

“男らしさ”という幻想をチンコ共はもとより女性達ですら信じていた(信じ込まされていた)男性上位時代に女性を慰撫し勇気付ける作品があり、何よりそれをエレン•バースティンが主導して作られたというのが素晴らしい事かと。

ニューシネマ最盛期。どんより灰色の作品群が大半の中、こんなにも色彩に溢れ、こんなにも抜けの良い作品になったのは、30代半ばのシングルマザーの実態を生々しくそして生き生きと描きたい、というエレンの強い意志があったればこそじゃないですかね。勿論スコセッシの手腕もあろうけども。

登場する女性全員めちゃくちゃチャーミングなんだけど、ダイナーでのアリスを含めた給仕3人のギスギスしながらも互いを認め励まし合う関係になっていくプロセスが良い。正直アリスの恋の行方とかどうでも良くなるレベルで良い。

子トミーとの関係性もとても良い。誰かが言ってた“家族の間にも(にこそ)友情は必要”って言葉が好きなんすけど、それを体現しているというか。バディ感が良い。

アリスとそれをとりまく人々の関係性がいちいち良くて、ほんと幸せな気持ちになりました。

だがなカイテル。テメェはダメだ。
(最高に最低なので)

傑作。



追記
この子将来めちゃくちゃイケメソになるやろなぁ、、、って思ってた子役がジョディ•フォスターだった。危うく違う扉が開くところでした。
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