アダモ

シーズ・ソー・ラヴリーのアダモのレビュー・感想・評価

シーズ・ソー・ラヴリー(1997年製作の映画)
4.3
マイホームパパvsショーン・ペン。
頭どうかしてるやつとの議論ほど不毛なものはない。

わかるかい?
愛妻を青空のもと、堂々と連れ去られる辛さ!
自分のことを愛され上手とは思わない。
だけど、ベストは尽くした。
オマエに何不自由のない生活を提供してきたはず。
ああ、それでもオマエはコイツがイイのか?
降って湧いたかの如くな災難。
言いたいことはやまほどある。
いったい俺が何をした!

良き父であり、良き旦那様。
マイホームパパ、ジョン・トラボルタ。

対して。
たまーにいる、そういう常識の垣根を
「フワッ」
と越えてくる人間。
理屈じゃない、そんなもの聞く耳を持たない。
不良偏差値激高な、ぶっきらぼうなヤカラ。
ショーン・ペン。

常識人とブッキラ星人の女をめぐった人間哲学。
ショーン・ペンが元カノ、現人妻に問う!

何が正しいとか良識をもてとか。
それは置いといて。
ホントウのトコ、俺しかいねーだろ?
俺がオマエにとっての最良だろ?

コイツ(トラ様)はイイヤツだし、それは認める。
だけどオメー(ロビン)には俺しかいないだろ。
さぁ、行くよ?!

カッコつけなし、純粋な求愛。
ペンにまともな話は通じない。
純粋だからね!

純粋ってさ。
めちゃくちゃ怖いよね。

なんともいえない、一途さ。
これぞ映画ってな感じで、現実をぶち壊していくブレイクスルー!

こういうヤツとかち合って、俺たち常識人は何をいえばいいのか?

なんかキレイでフクザツ。

釈然としない俺たち常識人をブッチぎるペン兄貴。
いたたまれなさマックス。
映画ってこんな事で終わっていいのか?

一度観ると忘れられない稀有な映画。
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