三体艦隊

アメリカン・サイコの三体艦隊のネタバレレビュー・内容・結末

アメリカン・サイコ(2000年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

ブラックユーモアたっぷりで楽しく見終えたが、ラストの展開は?で、皆さんの考察を読んでようやく腑に落ちた。
殺人が妄想だろうと妄想でなかろうと、どっちでもよい。レーガン政権時代、さらに競争社会が加熱していく中で、周囲との繋がりは断絶していく。そんな作品。
日本の作品にサイコパスがよく出てくるが、社会に上手く適応はするものの、感情面では全く影響を受けない強者として描かれることが多いように思う。
今回、アメリカのサイコパスだが、感情は欲望と嫌悪感しかないといいつつ(結構、感情あるじゃん…)、社会の負の側面の影響をがんがん受けていた。それゆえ、サイコパスという特殊な事例を描いていながら、社会問題の奥底まで貫いて、映画にメッセージ性を持たせることに成功していた。
悶え苦しむサイコパス像なので、日本のサイコパスよりかは弱いのかもしれないが、映画としては色々考えされられる。
そもそも、価値観の支配から感情がまったく自由なサイコパスというのは、ほぼフィクションであろう。むしろ、大きな犯罪というのは、底に燻っていた社会問題の局所的爆発とも取れるので、アメリカのサイコパス像の方が現実に近いのではないかと思った。
三体艦隊

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