イチロヲ

野良猫ロック ワイルド・ジャンボのイチロヲのレビュー・感想・評価

5.0
一台のジープを相乗りしている風来の男女グループが、カルト教団の現金強奪作戦を遂行させようとする。日活「野良猫ロック」シリーズの第2作目。

第1作目は和田アキ子主演だったが、本作以降は梶芽衣子が主役に昇格。また、本作はシリーズで唯一の原作付きであり、船知慧の青春小説「破れても突っ込め」(1966年度)がベースになっている。

シラケ世代の描写を得意としている藤田敏八が、アメリカン・ニューシネマの模倣に取り組んでいるような作品。自由を意のままに操り、狂喜乱舞する男女の姿を描いておきながら、最終的に敗北の美学へと落とし込んでいくスタイル。

ヒロイン役の梶芽衣子が、ほとんど素の状態で出演しており、「い~ひひひひ!」という頓狂な笑いっぷりを披露してくれる。アメリカン・ニューシネマの模倣作品では、東映の「女番長 感化院脱走」と共に、個人的ツートップ。
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