一人旅

ホーム・フォー・ザ・ホリデイの一人旅のレビュー・感想・評価

4.0
ジョディ・フォスター監督作。

感謝祭の日に実家に集った家族の一日を見つめたコメディ。

クリス・ラダントの同名短編小説を、これが長編監督第2作目となるジョディ・フォスターが映画化したホームコメディの佳作で、ヒロインを(私の大好きな)ホリー・ハンター、曲者揃いな彼女の家族をロバート・ダウニー・Jr、アン・バンクロフト、ジェラルディン・チャップリン、クレア・デインズらが好演しています。

感謝祭の日にメリーランド州ボルチモアの実家に帰省した家族が過ごす一日を描いた家族コメディで、
美術館員の仕事をクビになり、一人娘をシカゴに残して帰省したシングルマザーのヒロイン:クローディア
クローディアの弟で、ゲイのトミー
トミーが連れてきたビジネスパートナーの男性:レオ
クローディアの妹:ジョアンと銀行員の夫:ウォルター
クローディアの叔母でオールドミスのグラディ
三姉弟の口うるさい母親:アデルと穏やかな父親:ヘンリー
―を主な登場人物として、久しぶりに一つ屋根の下に揃った家族のすれ違いやいざこざ、そして時が流れても消え失せない家族の愛情を、ヒロインとレオの恋の行方を絡めつつ、時にシビアに時にユーモラスに時にハートフルに描き出しています。

しばしば家族は自分を縛りつける厄介な存在となり得ますが、それでも、いつだって自分のことを気に掛けてくれる家族という存在のありがたさを再確認させてくれる心温まるホームコメディとなっています。そして悩めるヒロインを演じたホリー・ハンターのナチュラルなお芝居がひと際輝きを放っていて、本作は『ミス・ファイヤークラッカー』(89)と並ぶ、小柄な実力派ことホリー・ハンターの隠れた主演作であります。
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