BOB

悪人と美女のBOBのレビュー・感想・評価

悪人と美女(1952年製作の映画)
3.8
ハリウッド映画業界の内幕を描いた、ヴィンセント・ミネリ監督のドラマ。

かつての名プロデューサーが新作映画の制作にあたり、昔の仕事仲間である監督、女優、作家に声を掛ける。なぜか3人は彼の事をあまり良く思っていない。果たして3人はオファーを受け入れるのか。

"Don't worry. Some of the best movies are made by people working together who hate each other's guts."

Filmarksのレビュー数はとても少ないが、ヴィンセント・ミネリ監督の評価の高い作品ということで鑑賞。

観客の想像力を掻き立てるラストカットに痺れた。3人の表情がとても良い。個人的には、オファーを承諾したのではないかと思う。

回想中心のストーリー構成が面白い。現在、成功者となった3人が、結果的にそのきっかけを作ってくれたプロデューサーとのホロ苦エピソードを振り返る。彼との関係性や彼の人物像が見えてきたところで、クライマックスを迎える。

本作で野心的な映画プロデューサーを演じたカーク・ダグラスが、『ウォール街』で "ゴードン・ゲッコー"を演じたマイケル・ダグラスそっくりだった。自信家で高圧的だが、人を惹き付けるカリスマ性を持つ男。二人ともオールバックが良く似合う。さすが親子といった所。

"There are no great men, buster! There's only men!"

81
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