リタ

仮面の男のリタのネタバレレビュー・内容・結末

仮面の男(1998年製作の映画)
2.3

このレビューはネタバレを含みます

かなり陳腐な映画でびっくりしちゃった。
ブレイブハートとか…恋に落ちたシェイクスピアとか
みたいなノリの水戸黄門的史劇映画だった。

子供の頃からずっと気にしてて
やっと見られたのだけど想像と違ってがっかり

終盤、三銃士がバスティーユ監獄に忍び込んでからは
もう何でもありで清々しいほど。

ダルタニアンは剣の名手で、それまでも
アクロバティックな剣捌きで王の護衛も務めてきたのに
何故最後の最後に自分の体で剣を受けに行ったのか。
失笑もののフィナーレ。


若いディカプリオの暴君ぷりは楽しく見たけど、三銃士やダルタニアンと一緒に戦った仮面の男は
やけにナヨナヨしてて悪目立ちしてた。

ディカプリオって身のこなしがスマートで
キレがよいイメージなのに違和感。
撮影用の仮面が重過ぎたのかね。
世界的フィーバーで疲れ切ってたのか?

タイタニックの次に出演した映画だったと思うのに
髪型のせいか顔つきが突然今の彼に近くなってる。

いや昔から知ってはいたけど
改めてマジマジ見て、
何が違うのか分からないが
若い頃の魔法のようなキラキラした美しさが
消えかけてる。
役づくりで太ったりしたのかな?

白人男性(に限ったことじゃないかもしれないが)
はハタチ過ぎが最もスッキリした顔して輝いてて、
20代半ば迄にはすっかり大人顔に変わるよね。

ロミジュリに比べたらタイタニックもその傾向あるけど
この映画では更に進んでいる。

少し年を取ってからの
詐欺師っぽいディカプリオが大好きなんだけど
ハタチ前後の彼は特別なので
この時のどちらでもないディカプリオは
あんまり魅力的でない。

って、ディカプリオの顔にしか気がいかない映画。

演出はグダグダしてて好きじゃないし、
有名俳優も何人か出ているけど演技がさむい。
親戚のおじさんみたいのが集まってるだけで
言われていたようなカリスマ性は感じない。

衣装はゴージャスだけど特筆ないし
メイクが浮いてて話に集中出来ない。


とはいえ何より話がつまらん。

仮面の男の悲惨な設定は興味深いけど、
この部分は都市伝説の引用であって
映画オリジナルではない。

側近に裏切られて幽閉されるほど悪い王には思えない
母后が愛人に唆されたせいで
王座から引き摺り下ろされた可哀想な王に見える。

仮面の男が双子で王家の血筋だからといって
政治的手腕や品位があるとみなして
入れ替えに期待するのは楽観的。

でももしそうなら、
王様の教育に失敗した周りに大いに責任あるよ。
ダルタニアンの英雄譚、じゃないよまったく。


王様に好かれた女官の元婚約者は、
マギーギレンホールの夫らしい。

あの女官の自殺、
窓開けたら丁度ぶら下がってるように調整したのか…と
執念に感服。
リタ

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