猫マッチョ

宇宙ショーへようこその猫マッチョのレビュー・感想・評価

宇宙ショーへようこそ(2010年製作の映画)
5.0
2020年度お気に入り底上げ名作映画

ストーリーは中学演劇にもあるヤング・ミーツ・異世界人であって腐るほど作られている。
そのあとは銀河鉄道999のように各惑星の何故か都会に降り立ちストーリーを展開していく。銀河鉄道999でも思うけど宇宙船なのに惑星に着陸するのは都会である必要性は無いのではないか?地球だとサハラ砂漠に着陸して死の星と勘違いしてしまう展開もあると良いのだが。
また、主人公側のキャラクターも多く存在するが似たり寄ったりでキャラ付けしていないので外見が違うだけのクローン人間に見えてしまう。


だがストーリーやキャラの魅力を味わうだけなら小説や漫画でもできる。映画ならではの世界観と宇宙人観が良くできている。
タイトルにあるように『宇宙ショー』なので宇宙ショーの煌びやかさなどは地球のパレードや祭りとはまた違う作りとなっている。クライマックスも宇宙であることを意識していて空を飛んで戦っていているが、宇宙人であることを意識するともっと良かった。だが十分なくらいである。

また、宇宙人が様々な種族が登場するのが良い。異世界人や宇宙人なのに2足歩行であったり、構造がホモサピエンスの発生系でしか無い物語が多すぎる。怪獣や魔物や宇宙人も所詮はキメラでしかない。昔の人の創造の架空生物を彷彿させられるような宇宙人のデザインだけでもこの映画には価値がある。

地球でも人種が多様なのに宇宙人のデザインが似たり寄ったりでは種族の違いが分かりづらい。この映画では今の日本に少なくなっているデザイン力が溢れている。それだけでも一塊の金の価値がある。


しかし、欲を言うならばもっと宇宙人に多様性があっても良いが映像作品の限界が惜しい。『地球はプレインヨーグルト』のような宇宙人がいると分かりにくいが面白さが際立ったのに。
言語が人間のコミュニケーションツールだとしても宇宙人にはそれが通じないかもしれない。ジェスチャーをしても通じないかもしれない。別のコミュニケーションを模索して繋がっていく。そんな展開があると理想だけど難しいだろう。
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