クリーム

カラーパープルのクリームのレビュー・感想・評価

カラーパープル(1985年製作の映画)
3.8
TLで新作が沢山流れてくるけど、ミュージカルが苦手なのでこちらを観賞。昔、観てるけど、かなり忘れてました。黒人や女性である事による差別に苦しんだ主人公をスピルバーグ監督らしく、優しさを持って描いています。散々、胸糞作品を観て来た身としては、綺麗に纏まり過ぎてるとは思いますが、沢山の人が知る為には丁度良い匙加減なんでしょうね。良い作品です。

1909年、テネシー州。14歳のセリーは父の性的虐待により女の子を産んだが、直ぐに捨てられた。彼女は以前、男の子を産んでいるがその子は、他の家に売られた。母は、セリーの最初の出産にショックを受け、亡くなった。セリーには仲の良い妹ネティがいて、彼女だけは守ろうと誓うのだった。ミスターと言う男が、ネティを嫁に欲しいと言って来たが、父はセリーを嫁がせた。



ネタバレ↓



ミスターの家では、先妻の子供達やミスターから、性暴力、奴隷扱いの日々。逆らえば暴力が待っている。ある日、父に犯されそうになったネティが逃げて来た。ミスターは置いてくれたが、犯そうとしてネティに逃げられたので、ネティを家から追い出した。ネティは手紙を書くと約束してくれたが、ミスターが隠していて、セリーには届かない。器の小さい男だ💢
セリーが20代の時、ミスターの息子ハーポは、ソフィアという気の強い女を孕ませ結婚。ハーポは、ソフィアに暴力を奮うがやり返す、強い女。何人も出産した後、ソフィアはハーポに愛想を尽かし、子供達を連れ出て行った。
ある日、泥酔したミスターの元恋人で歌手のシャグが転がり込んだ。彼女は自身の療養を助けたセリーを気に入り仲良くなり、気にかけてくれます。
ソフィアは、白人である市長夫人を殴り、逮捕·投獄され、8年間の刑期を終え出所。目が片方潰れ、片足を引き摺って、廃人の様になっていた。出所後には市長夫人の専属メイドとして働いた。
シャグが夫を連れ遊びに来た。
シャグが郵便物を受け取り、ネティからの手紙をセリーが読む。
ネティは、セリーの娘と息子の養親であるサミュエル夫妻の世話になり、結婚もしていた。シャグとセリーは、他の手紙も探した。ネティは夫妻とアフリカへ赴き、教師をしていたが、アフリカの地を追い出され、帰国予定だった。
セリーは夫に殺意を募らせ、ミスターの髭剃り時に喉を掻っ切ろうとするのを寸前でシャグが止めた。シャグは、セリーを都会に連れて行くとミスターに話すと当然反発。セリーは堪忍袋の緒が切れ、初めてミスターに怒りをぶつけ、家を出た。
1937年。ミスターは1人で落ちぶれた生活をしており、ソフィアは酒場で働き、ハーポと復縁していた。
父の葬儀で、戻ったセリー。父は、実は義父であり、亡母の遺言で、セリーは実家の権利を手にし、街でボトムスショップを開く。シャグも一緒にいて、ハーポの店で歌っていた。彼女も教会の牧師の父と和解した。
ネティから移民局への申請を依頼した手紙が届き、ミスターは金を払い手続きをした。
20年以上の時を経て、ネティがセリーの子供達と共に帰国し、姉妹と親子の再会が果たされた。

ウィーピーが若くて細いが、存在感は既に凄く、素晴らしい演技でした。ハラワタの煮え繰り返る、女性蔑視や人種差別をさらりと描き、ラストも監督らしく、綺麗に纏めていました。
さて、本音。
ハッピーエンド嗜好の時代の作品なんでしょうね。私は父やミスター、市長婦人には、もっと激しめの罰が欲しかったです。全員死んでくれぐらいの事してる訳だし…。それか、この展開ならバッドエンドもありだと思う。綺麗に纏め過ぎてるのがなぁ…。やっぱり、スピルバーグ監督作品は、相性があまり良くないなぁ💦
良作なのは承知しています。

そうそう、若いローレンス·フィッシュバーンがちょっとだけ出てて、イケメンでした。シャグの夫役です。

*のんchan、ありがとう♡
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