Ayaka

カラーパープルのAyakaのレビュー・感想・評価

カラーパープル(1985年製作の映画)
4.0
ミュージカル版を観るにあたり、予習として鑑賞。
鑑賞中ははらわたが煮え返る思いと、エンドロールは姉妹の絆に心温まる思いで実の妹たちが当たり前にいてくれてくれる事への感謝の気持ちだった。
またブラックミュージックのおかげで暗すぎず、明るいテンポやコメディタッチでクスッと笑えるシーンに救われた。終盤のゴスペルの歌が最高〜!純粋にもっと評価されてもいい作品であるとも思った。

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アフリカ系黒人姉妹の別れと再会が描かれたヒューマンドラマ。黒人であり、女性であるために、当たり前のように人種差別、男尊女卑などを受けてきた姉セリー。幼い頃より父から、父が決めた相手との結婚をしてからは夫から、性暴力や虐待を受け続ける。人扱いされない苛烈な環境の中で、シャグやソフィア、手紙からの妹ネッティーに大きな影響を受けて人として、女性としての尊厳を取り戻していく。
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・ジャグが真っ赤なマニキュアを塗るシーン。セリーが夫の髭剃り中に、これから殺すのではないかという連想がされ、シリアスなシーンで強く印象に残っている。セリーの心情変化が丁寧に描かれていて、ネッティが生きている事を知り喜びの反面、抑圧し続けていた夫への殺意が湧き上がってくる緊張感が伝わった。

・ネッティがセリーに文字を教えるシーン。辛い生活の中でも、姉妹2人で楽しさを見出せる強さや無邪気さに救われた。

・セリーがネッティからの手紙を読む姿が美しい。

・人種差別、男尊女卑に強い怒り。
「あなた達も女性である母から産まれてきたのですよ?本当にクソ!!!(言葉悪いです)」特に支配してくる男性たちに対してイライラしていて、映画を観ながらこんな怒りの感情が芽生えたのは初めてかもしれない。


"黒く、貧しく、醜いけど
私は生きている!生きている!"
Ayaka

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