鰹よろし

リベラ・メの鰹よろしのレビュー・感想・評価

リベラ・メ(2000年製作の映画)
2.7
 とある火災現場で違和感を覚えた消防士のサンウは、次から次へとだったか?今までのも含めてなのか?出動要請を受け駆けつけた現場が何者かによって仕組まれたモノではないかと疑念を抱き、現場を見守る野次馬の中に爆発と呼応する行動を魅せる男を目撃したことで、それは確信に変わるのだった...

 酸素が人間の生命維持に欠かせないのと同様、燃焼にも酸素が必要不可欠で。

 炎自体はもちろんなのだが、ガスや煙に蒸気、火災に至るまで爆発が引き起こるまでにおいても、人間の呼吸と結び付ける様な演出が徹底されており、人間が呼吸するが如くまるで人間の意志が宿ったが如く描かれる火災とそれに伴う現象が末恐ろしい。

 放火魔(爆弾魔)が抱える闇の投影によって命を宿した火災という現象、そしてその火災と対峙することになる治療費を自己負担しなければならないという不遇の消防士たちの漢の物語は、それはそれは熱すぎる一方でかなりダークで重々しいモノだった。


「スピード」(1994)...「不能犯」(2018)...「ゴンゾウ 伝説の刑事」...
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