Monisan

キル・ビル Vol.2のMonisanのレビュー・感想・評価

キル・ビル Vol.2(2004年製作の映画)
3.7
観た。

タイトルがVol.2とでかでかと出てくるの潔くて良いな。

こちらの方がタランティーノらしい痛みがより強いかな。
ビルは激渋だし、教会のモノクロは格好良い。バドとの勝負は岩塩を打ち込まれあっさり敗退。からの生き埋めシーンはこちらまで変な汗出る。
パイ・メイの所での修行の場面へのつながりも必然だし、流れも今作の方が好き。

パイ・メイのカンフー映画へのオマージュはコミカルで面白い。超速ズーム、多用し過ぎ。

修行の賜物で棺桶を破り、土の中から生還するシーンも過酷…
というか、この映画ユマ・サーマンが大変過ぎるでしょ…
実際、運転をスタントに変わってもらうのをタランティーノに拒否され事故って怪我もしてるんだよね。

エルとの戦いは更に痛さが増してくる…バドをブラックマンバに殺させてからのキドーとの戦い。てかようやく名前の分かるキドー。
熾烈なんだけど、最後の目玉は…
重いし、グロい。

しかし、Vol.2の方がタランティーノらしさもあるし見応えある気もするんだが、観てない人への印象度が弱いのはマスターショット的なものが無いからかも。
これ、というシーンが。

メキシコのシーンもあまりこれといった面白みは無く感じた。
ビルとの向き合いはBBがいた事でわりと普通の痴話話にも見えてしまう。職業が殺し屋なだけで。

対決も結局、半蔵ソードは鞘に綺麗に収まった所しか見所はなく。最後は五点掌爆心拳か。パイ・メイ最強説か。いやエルの毒か。

最後に長いエンドクレジット。
だけど終演後もここといったカタルシスが無い。尻切れ感は否めないかな。

少なくともトータルではVol.1の方が好き。

クエンティン・タランティーノ、脚本・監督
Monisan

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