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キル・ビル Vol.2のmc52のレビュー・感想・評価

キル・ビル Vol.2(2004年製作の映画)
4.2
アニメ的漫画的でありながらその実、映画である。
師匠と弟子とか、最高の武器(刀)とか燃えるよね。

この映画をむずかしい顔してこのカットのこの部分はこの映画だな、とか、このシーンはあの映画のオマージュであろうとか、そういうことじゃ無くもっと単純に楽しめばよい。
漫画を読むときにいちいちこれは手塚治虫のオマージュだなとか不二子A的だなとか考えないように、10歳の子供になりきってみる映画だ。

オッサンの作ったマルガリータ飲みたいと思ったし、
トレーラーハウス内でのバトルが好き。トイレに顔を押し込まれたところ、流して呼吸するの最高。天才かよ。

そう天才なのだ。昨今はアメコミ原作のハリウッド映画が大ヒットして、いかに原作を壮大なストーリーに仕立て、ド派手な演出にするかという時代になっているが、それをいかに漫画をそのまんま漫画的かつ実写でCGなくても楽しいカッコイイ作品にするのかにおいて、タランティーノはとんでもない才能がある。
マジでこんなに子供みたいで、そこら辺の映画好きよりよっぽど映画が好きでマニアでオタクなのに監督でってこんな人、本当に貴重な存在だと思う。

ちなみに製作費は30億だそうで、
最近のアメコミ物が平気で200億300億かかっているのを考えるといかに低予算で作られているかわかる。

いまさらこの映画を観るような人は私を含め大した代償を払わずにみているんだから、難癖つけずに素直に楽しめばよい。
最高の娯楽作品だと思う。

最終章カルマンギアでぶっ飛ばしてくるところから始まるの最高。
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