てる

ウォーターワールドのてるのレビュー・感想・評価

ウォーターワールド(1995年製作の映画)
4.0
面白いじゃないか!
USJのアトラクションになっているこの作品。USJに行くまでこの作品を知らなかった。ショーを観てから気になっていたが、評価がいまいちだったので、触手が伸びなかった。だが、こんな名作を観ていなかったなんて恥ずかしい。
いわゆるディストピア作品だ。温暖化の影響で海面が上昇し、陸がほとんどなく、人間は船の上で生活をしている。
こういうディストピア作品を観ると、資源ってどうなっているんだろうとか、こんなんじゃ生活できないよなとかこのままだと人類は滅びてしまうんだろうなぁとか余計なことを考えてしまう。もちろんこの作品も考えてしまった。海の上で人間が行き続けるって無理があるよね。陸ってものが存在しなくて、砂とか土が非常に貴重な物とされている。そんな環境で生き続けるってのは理論上は不可能だよなぁなんて考えるけど、この作品はそんな細かいことを考えずに観ると非常に面白い。
なんといっても世界観が凄い。この作品はその世界観作りに成功しているからこそ面白い。水上での生活、かつての陸上のものが貴重品として扱われたり、かつてのビル郡が海底遺跡になっている様は辛い気持ちにさせられた。そういう一つ一つのこだわりがこの作品を面白い作品として形作っている。
特に美術、装飾が凄い。海上で本当に暮らしているのだろうと思わせるほど生活感が出ている。至るところが作り込まれていた。
撮影はさぞ大変だったことだろう。常に晴天の中、水、水、水。毎日汗をかきながら、濡れながら働いているスタッフ、キャストのことを思うと頭が下がる。日本では到底撮ることを許されないであろう。それ程までに予算をかけた作品だ。
大アドベンチャー。大スペクタクル。爆破、爆破、爆破。VFXは当然使っているが、この当時はちゃんと火薬を用いて、爆破をしている。迫力が違う。
ド迫力だ。現代の若者よ。これがエンタテインメントだ。
内容も面白い。ディストピアではユートピアを求めるもので、今回もそうだ。実際に見つけてしまうのは、いささかやりすぎだと思うけど、ハッピーエンドでよかった。人類の行く末が明るいというのが、なんともいいではないか。
USJにまた行きたくなってしまった。
てる

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