iam

DISTANCE/ディスタンスのiamのレビュー・感想・評価

DISTANCE/ディスタンス(2001年製作の映画)
-
メディアが取り上げがちな「被害者遺族」ではなく、「加害者遺族」に焦点をあてた設定に思考が刺激させられた。
事件が起きるとどうしても被害者側に心が傾いてしまうけど、加害者側からの視点が入ることで、その傾きがなくなる。
というか、考え方が傾いていたことに気がつく。
被害者でも加害者でもない、シーソーで言ったら中間のバランスが均衡になっている部分にもどって、自分だったら...と思考が再出発する。
彼らの犯した罪は決して正しかったとは言えないけれど、彼らが感じていた社会に対する違和感というものには少なからず自分も同じように共感を覚える。
だから、何かがちがったら自分もその立場にいたのかもしれないし、これからその立場になる可能性だってあるのかもしれない。
中間に立ってわかったのは、被害者にも加害者にもなれる可能性が自分の中にもあるという危うさだった。
iam

iam