RIO

DISTANCE/ディスタンスのRIOのレビュー・感想・評価

DISTANCE/ディスタンス(2001年製作の映画)
3.8
加害者になりまたは被害者になって初めて考えること
湖の底へ深く深く
理解されるには待つしかない
理解するにも時間がいる

角度が変わればいかに自分は何事にも影響のない存在なのかに気付く
作中の台詞の多くが俳優自身から生まれている
その関係性で予想外の展開を記録するという撮影だったことのように
時間をかけてみると相手から考えもつかなった姿が見えてくる

「私とは何であるのか」ア・プリオリ'先天的'ではなくて「何が私であるのか」ア・ポステリオリ'後天的'な感覚
自分は何のために生きるのかの捉え方の違いを感じる
これはデカルト以来(身心二元論)の自己存在の見つけ方の違いだと本で読みました

信じているものが自分のものであるならば他者に分からなくてもいい
きっと分かるという事柄ではないから信じることをしない人に押し付けることは出来ない

自分のなかで探求心から追求心に変わる
時間も場所もない大きな空間
存在と言えばいいのかな
何処とも切り離されていない所において見るべきものは見ている
とても考える内容だった
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