ほーく

独立少年合唱団のほーくのネタバレレビュー・内容・結末

独立少年合唱団(2000年製作の映画)
2.5

このレビューはネタバレを含みます

蔵出しレビュー。
時は、2001年3月1日

【修学旅行】
実はね、今日は子供が修学旅行に行く日なんですわ。
あと1時間くらいしたら、起こさなくては。

しかし、なんとか実施できるようになりましてねえ。
ほっと、しております。

良い思い出作りができれば、よいのですが。


では、作品について。

邦題「独立少年合唱団」
原題「独立少年合唱団」


3/9までシネマ・クレールで上映はされてるんだけど・・・。


評者 ほーく  
評価 2
ひとこと あざとい、とにかく総てがあざとい・・・。


<コメント>


 そう、何があざといかを列挙しようか。まず、舞台設定。冒頭、いかにも朴訥とした少年は、いきなり父の死に直面する。しかも父は謎の言葉を残して・・・。そして、少年は、生まれ故郷である雪国を離れ、山奥のキリスト教系私学の中学校で寮生活を始める。また、時代は1970年代初め、安保闘争が行き詰まりを見せたこの時代、ここをあえて舞台にする。しかも、多感な中学生がそれに影響を受ける。自由を束縛された寮生活を過ごしている彼らにも、逼塞感がある。
 ここで十二分にそのあざとさが炙り出される。なぜ、この時代にしなければならなかったのか。何故、現代で合唱に力を注ぐ少年たちを描ききれなかったのか?答えは簡単。こういった設定にしていれば、観客はすぐに用意した舞台に乗ってきてくれると計算したからだ。
 更に、あざとい演出は続く。いかにもな風貌のボーイソプラノの少年、臨死体験の罠、名門女子高との合宿(なぜかブルマー姿だし、アングルが粘着質だ)、元革命闘志の教員(でも、なんであの曲を選ぶ?)、それを頼ってきた指名手配犯の女(なぜ、下着姿や半裸になる?)、そして約束されたボーイソプラノの少年の声変わり(「僕の声になって」「僕がキミの声になってあげるよ!」)、合唱コンクールでの強い意志(「絶対勝つからね」)まさに失笑の連続だ。しかも、これらは作り手の熱意の空回りなんかじゃない。観客を愚弄した、演出の連続だ。こうすれば共感できるだろうって媚を売っているのが見え見えだ。


 基本的には、こういった作品はきらいだ。しかし、予告編で分かっていながら観てしまう。だって、合唱シーン観たいでしょ?そう、それを人質にこんな作品を世に送り出すから仙頭武則は好きになれない。


 じゃあ、観にいかなきゃいいのにって?それだけは言わないで・・・。
ほーく

ほーく