不在

街のあかりの不在のレビュー・感想・評価

街のあかり(2006年製作の映画)
4.8
社会は常に敗者に冷たく、襲い来る不幸にはいつも理由などない。
強者が富み、弱者が貧する構造の中で、人が生きる理由とは何か。
絶望と同じく、希望も死なないからだ。
そして弱者にのみ許された希望がある。
それは何かに逆らう事。
逆境、反抗、抵抗、革命。
大いなる力に抗う行為はいつも敗者の特権だ。
弱者にとっての死とは、希望を捨てて諦める事なのだ。
そして本当の愛は逆境の中でしか見つからない。
それに気付いた男は、いつかの浮浪者と同じく、人と手を取り合うのだ。
不在

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