のんchan

ナイト・オン・ザ・プラネットののんchanのレビュー・感想・評価

4.0
30年前に製作されたジム・ジャームッシュのオムニバス5篇。
世界の5都市の夜のタクシー🚕運転手と客が織りなす人生劇場‼️

【ロサンゼルス】
若い女性運転手(ウィノナ・ライダー)が、キャスティングディレクターの女性(ジーナ・ローランズ)を空港からビバリーヒルズへ送る。新人女優を探さねばならず焦っていたジーナは、バックミラー越しに映るウィノナの愛らしい顔を見つけ、女優に抜擢しようとするが...キッタナイ格好して整備士の兄に憧れているウィノナは将来の計画があるからと断る。
降りたタクシーを見送ってからの一言「お黙り」が効いてた〜😂

《ハリウッドへの皮肉》


【ニューヨーク】
明るい若者ヨーヨーがブルックリンの自宅に帰るためにやっと拾ったタクシー運転手は、東ドイツから来たばかりのヘルムートと名乗るおっさん。英語もまともに喋られず、運転も碌に出来なさそうで、ヨーヨーが"金払うけど運転変わるから"との条件で乗るが...

《ニワカ作りの漫才コンビ誕生》


【パリ】
コートジボワール出身の黒人運転手が白杖を持った盲目の女性(ベアトリス・ダル)を乗せる。全盲のようなのに、全てお見通しとばかりに話をされ、精算時にオマケしようとすると「情けは要らない」とピシッと締められる。

《ハンディ不要と自立する女》


【ローマ】
お喋りな好き運転手(ロベルト・ベニーニ)は神父を乗せ、懺悔したいと下品な話を一方的に喋り続ける。聞かされ続けた神父は具合が悪そうだったが、とうとうタクシーの中で事切れてしまう...😨

《マシンガントークは程々に》


【ヘルキンキ】
運転手ミカ(マッティ・ペロンパー)は酔っ払い3人の男を乗せる。その内の1人アキが酔い潰れ、他の2人がアキの不幸話をミカに話して聞かすが...それ以上に不幸な身の上を自分語りするミカに男たちは涙を流す😭

《カウリスマキの超パロディ》


私は1話のロスと5話のヘルキンキが特に良かった❣️

1話では若干20歳の初々しいウィノナ・ライダーが超可愛い😍
それはそれは格好良く煙草を吸うアラ還のジーナ・ローランズの前で、チェーンスモークを続けるウィノナ🤣この2人をもう少し観ていたかった💕

5話は、ジムジャーが親友カウリスマキ兄弟への敬愛を詰め込んで作ってるとしか思えません‼️
アキ・カウリスマキ作品の常連マッティ・ペロンパーが、何だかとっても新鮮というか自由で自然で伸び伸び演じている感じが観れて嬉しくなった🤩


30年前のウィノナ・ライダー、ジーナ・ローランズ、ベアトリス・ダル、ロベルト・ベニーニ、マッティ・ペロンパーらが、記憶のままのイメージ通りそのまんまで出ている感じなので《いつ観ても旬》な貴重品という感じでした✨🌟💫
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