ゴッホに迫る短編ドキュメンタリー。
彼のことを知っている人にとっては、当然ながら新しい情報はあまりない。しかし、作品や手記をいまだに研究している人がいることがよくわかった。
18歳のときにゴッホの絵を初めて見た。本作でも登場した『馬鈴薯を食べる人々』に感動した。暗い絵であったが、真ん中に灯るランプが熱いのだ。その熱が伝わってくるようであった。写真にはこういうことはできまい。絵とは何かを知った気がした。
37歳で散ったゴッホ。生命を燃焼させ、それを絵に注入したに違いない。最後は自分が燃え尽きたことを悟ったのではないか。