RIO

マクベスのRIOのレビュー・感想・評価

マクベス(1971年製作の映画)
3.6
降りしきる雨の中 
マクベスを三人の魔女が呼び止める
ポランスキーの血塗らた狂気の世界

魔女の二枚舌に乗せられて
野望に燃えるマクベス
王女になろうと夢見るマクベス夫人
毒婦へと変貌し暗殺計画に手を染める

王座を味わうのも束の間
無策な上に邪な行為がまかり通る訳がない
恐怖に心が蝕まれ絶望の極み
次第に恐怖に飽きたマクベスは
顔色が良くなっていく
悩み苦しむことを
白痴の独り言とまで思うようになってしまった
禁戒を破った罰を受けてマクベスは
かなり危険な状態になっていきます
人間の心の中に住む悪魔性を
投影した魔窟と化した城

心の闇、
光の当たらないドロドロさ加減に
神秘性すら伺える
ジョン・フィンチのいかにも薄幸そうな姿が
予想とおりの結果となる

さすがの悪魔も影を潜める 
迫力のある芸術性の高さ
地獄を見たポランスキーだからこそ
撮れたのではないか

忌まわしい記憶を一瞬で
消し去る霊薬などは無い
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