ねこ無双

エクソシスト ビギニングのねこ無双のレビュー・感想・評価

エクソシスト ビギニング(2004年製作の映画)
3.5
これは『エクソシスト』でもお馴染みのメリン神父の前日譚。
第二次世界大戦でナチスの蛮行により信仰を見失ったメリン神父は神道を退き、考古学者となっていた。
アフリカへ教会遺跡の発掘作業に赴くのだが、そこで悪魔に取り憑かれた人間と出会ってしまう。

同じく前日譚の『ドミニオン』→今作と続けて観たんだけど、ほぼ同じストーリーラインで既視感がある…。

それもそのはず、ポール・シュレイダー監督が前日譚を撮り終えるも製作会社陣よりクビにされ、代打として雇われたレニー・ハーリン監督があらかた再撮したのが今作という曰く付きの映画。
しかも主人公メリン神父をどちらもステラン・スカルスガルドが演じている。
なんとまあややこしい!

シュレイダー版は信仰に悩むメリン、先進国からの傲慢から来る軋轢というホラーというよりも宗教ドラマ、人間ドラマという感じ。
ハーリン版はハリウッド版エクソシストという趣きでちょっと派手。
女優さんちょこっとお色気シーンあり、スカルスガルドとのラブライン増量。
派手な流血シーンあり。

向かう方向は一緒ながら感動的な『ドミニオン』、無慈悲な『エクソシスト・ビギニング』。
そしてここから『エクソシスト』のメリン神父とリーガンとの出会いに繋がるんですね。
2でも重要な役のコクモはこの映画の少年ジョセフと同一人物?どうなんだろ?


🐾🐾🐾

ジョン・ブアマン監督の2も再見しました!
(イナゴで有名なやつ。これも賛否あるけど好きです)
どれもそれぞれの監督のカラーが反映されていて興味深いです。
でもやっぱり3のブラッティ版が一番好み。
ビギニング2編続けて観て改めて思ったのが、ステラン・スカルスガルドはほんといい役者さんだってこと。

個人的にはランキングで言ったら3>2>1>ビギニング=ドミニオンかな。