ノッチ

凸凹フランケンシュタインの巻のノッチのレビュー・感想・評価

3.5
チックとウィルバアは鉄道の荷物係で、ある時ドラキュラとフランケンシュタインの遺骸の入った籠をマクドゥガルの化物屋敷に配達したが、死体は逃走してしまった。

2人は満月の夜に本性を現す狼男と称するローレンス・タルボットに出会う。

彼はドラキュラがフランケンシュタインに脳を提供するのを防ごうとして欧州から渡って来たのだと2人に告げた。

ユニバーサルのクラシック・モンスター、「ドラキュラ」、「狼男」、「フランケンシュタインの怪物」が総登場する最後の作品。

しかも今回は「透明人間」もちょこっとだけ出てきます。

例えるなら『8時だよ、全員集合!』みたいな世界。

ちなみに今作の凸凹コンビはヒットを飛ばし、以後シリーズとして展開され、凸凹コンビはミイラや透明人間等と出会うこととなります。

本作品はそのシリーズの第1作目である。

古典的ギャグ連発によるコテコテ・ホラーコメディ。

配役はかなり豪華で、ドラキュラ役は『魔人ドラキュラ』のベラ・ルゴシで、狼男は毎度お馴染みのロン・チェイニーJr。

怪物役のグレン・ストレンジも『フランケンシュタインの館』などで怪物を演じている人です。

ベラ・ルゴシは、これが最後のドラキュラ伯爵であり、ある意味有終の美を飾っています。

登場する怪物の設定や物語はこれまでの作品を引き継いでないみたいですね。

ぶっちゃけタイトルとかかなりB級くさいが、非常によく出来たホラーコメディだと思った。

セット・衣装・小道具などに十分な予算がかけられているし、怪物役者たちも手を抜かずに、全盛期のユニバーサルホラーと同等の演技を見せてくれている。

ルゴシのドラキュラが蝙蝠に変身する場面では珍しいアニメーション処理も見られるし。

本家本元のユニバーサル自身が製作しているだけにそれぞれのモンスター達の見せ場も十分にあり、怪奇映画を愛する者もそれなりに楽しめる作品である。

ちなみに『怪物くん』はこの映画のイメージを流用してるらしい。

つまり『フランケンシュタインと狼男』→『フランケンシュタインの館』→『ドラキュラとせむし女』→『凸凹フランケンシュタインの巻』→『怪物くん』という流れですね。
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