70’sオールドスクールな芝居にセリフ回し。突き抜けたポップさと、すべり芸的ギャグセンのお笑いが目白押しのブラック・ファンタジー作品。ウケ狙いがことごとくすべってると感じたのは自分だけなのだろうか。一個も笑わなかったけども(笑)。
ストップモーションやら、突然のオーディオコメンタリー風に、ワイヤーアクション、サイケな視覚イメージなど、雑多なアプローチで描かれる摩訶不思議な世界観。タッチの明るさ、トーンの温かみに、ピアノの優しいメロディが、グロやホラー描写にも奇妙に一貫したポップさを維持している。
ふと、可憐な少女たちの限りある夏休みがどこか儚く郷愁的でもあり、次第に沸騰するボルテージの末に、艶やかな余韻とシュールさが残る。カルト的人気作品とのふれがきがあったけど、こういう部分とごちゃごちゃ感の塩梅にハマる人がいるのかな?
CG技術の乏しい時代にイマジネーションの自由な世界を創意工夫して表現しようという意欲的な試みが、ガチャガチャとたくさん詰まってたと思う。