六四二

ウェンディ&ルーシーの六四二のレビュー・感想・評価

ウェンディ&ルーシー(2008年製作の映画)
3.8
故郷を出て愛犬のルーシーを連れたウェンディはアラスカに新天地を求める旅をしている。途中、自らの行動が招くトラブルにより先へ進めなくなった。
主演のミシェルウィリアムズがフレッシュなのだが、スクリーンに終始哀感が漂う。彼女の孤独と茫漠とした不安が滲み出ているようである。
オレゴン縛りといいたいほど年代を超えてラインカートが物語の場所としている地であるが、魅力的な場所としてでなく、余所者の目を通じた行きずりの町として描かれる。鉄道の音が印象的な町である。
時に大事なものを捨ててでも前に進む決断をしなければならないことがある。インターネットなど普及していない時代、自分の信じる道を行くしかない。自分の人生を生きるロマンを強く感じる。ラストのそのようなウェンディの姿に胸が熱くなった。
六四二

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