和田島イサキ

ハンナの和田島イサキのレビュー・感想・評価

ハンナ(2011年製作の映画)
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 人里離れた森の奥で、サバイバル技術を叩き込まれて育った少女が、外の世界に出て大立ち回り! という、みんな大好き王道厨二病アクションもの。
 間違いなく楽しんだはずなのに、でも感想を残そうとするとどうしてか辛口になってしまうのが不思議な作品。

 どうにも残念だったのがドラマ部分。なんというか、いろいろ散漫でとっ散らかってる感じ。
 中盤のキスシーンなんかあんなに丁寧にやってたのに、その後が特に何もなかったり……。生い立ちや父との再会に関しても全部投げっぱなしで、結局なんの物語だか分からなかった感があります。

 おそらく最大のウリはアクション、特に10代の少女があんなに動くのはなかなか珍しいとは思うんですけど、それも思ったほどではなかったのがちょっと切ない。

 なんだか本当にボロクソ言ってる感じに見えちゃうんですけど、総体として楽しんだのは本当です。
 普通のエンタメ作品として普通に楽しめた、というのが本作のよかったところなので、殊更感想にして語るのが難しくて……。
 悪くはなかったお話でした。本当だよ!