イチロヲ

マクリントックのイチロヲのレビュー・感想・評価

マクリントック(1963年製作の映画)
3.5
大地主として手腕を振るう中年男(ジョン・ウェイン)が、娘の親権争いのために参上した別居中の妻(モーリン・オハラ)と対峙する。開拓時代を背景にしている、喜劇路線の西部劇映画。

大勢の入植者と先住民が集まってくる準州地域を舞台にして、リーダーシップを取る父ちゃんと気丈な性格の母ちゃんが衝突劇を繰り広げる。多人種からなる人間ドラマが数珠つなぎで進展するため、壮大なエキストラ撮影に驚愕させられる。

前半部は、「腰の銃は絶対に抜くな」と部下に促す父ちゃんが、厄介事に善処していく展開。後半部は、離れていた娘と再会してから、夫婦の「仲良く喧嘩しな」を描いていく、ファミリー・ムービー的展開。

母ちゃんがヒール(悪役)の立ち位置なのだが、「その裏側には優しさがある」という、人情喜劇の典型パターンへと着地。白人同士の大乱闘を傍観しながら、「これは愉快なパーティだな」と感想を述べる先住民族が最高に笑える。
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