湯っ子

PORNOSTAR ポルノスターの湯っ子のレビュー・感想・評価

PORNOSTAR ポルノスター(1998年製作の映画)
3.8
予告を映画館で見ただけなのにめちゃくちゃ怖くて、だから千原ジュニアが東京にやってきた時も「ジャックナイフ」と言う仇名も、この映画(予告)のイメージしか浮かばなかった。
なんでそんなに怖かったかというと、やっぱり今で言う半グレやらその周辺のおっかない話が身近だったからだと思う。
どこまでホントの話かはわからないけど、学生の頃、新しい彼氏ができたので私からバイバイした彼氏が、腹いせにこの手のヤカラに私のことを「やっちゃってイイよ」と言ったとか、それを新しい彼氏の友達が聞きつけて止めたとかいうことを新しい彼氏から聞いた。むしろ今想像した方が恐ろしくて肝が冷えるんだけど、若さとバカさ満載の当時の私は、旧彼氏より新彼氏の方がヤカラ方面に顔が利く、みたいなことを得意に感じていた気がする。ホント、バカすぎて自分が情けない。
なんてことを思い出しつつ観た。90年代の空気をビリビリ感じる。スケボーのシーンとかナイフが降ってくるシーンが良い。ガチャガチャしたロックも良い。
とにかくボロボロのコンバースとモッズコートの千原ジュニアが最高。麿赤兒と杉本哲太以外はほぼダイコンなんだけど、ジュニアはもうそんなのどうでも良い。というか、ダイコンなのが良い。この時のジュニアじゃないと成り立たない映画だと思う。ストーリーらしいものも特になく。暴力シーンにはビビったけど、怖さよりもヒリつく痛さや切なさを感じた。
湯っ子

湯っ子