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パリ、テキサスのNのレビュー・感想・評価

パリ、テキサス(1984年製作の映画)
4.0
ロードムービーながらウエスタン映画のような雰囲気を感じ取れるのはテキサスが舞台だからだろうか。
冒頭。恋煩いというか、愛というもののせいで憔悴したトラヴィスは村上春樹の独立器官を思い出させた。

みんながそれぞれの幻想に囚われていて、そこからの解放。解放というよりかは見切りかな。
マジックミラーのように自分本位の想いじゃあ、いつまで経っても気づいてもらえない。
テキサスの乾いた地とトラヴィスは重なり、より一層ロスの地が輝かしく潤いに満ちて見える。
唯一ウォルトとアンの行先だけ心残りだ。
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