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パリ、テキサスの8のネタバレレビュー・内容・結末

パリ、テキサス(1984年製作の映画)
4.8

このレビューはネタバレを含みます

静かな映画なのに伝えたがってることは大きくて混沌としてて、見終わってもまだごちゃごちゃしてる

ハンターの「死んだって感じる?」のセリフが大好き
今ドキみんな身体に平気でメスを入れて、それでも自分は変わらず自分だと思っているくせに(自分の‪‪核は精神だと思っているくせに)、死=身体が機能しなくなることだってみんな信じてる
「誰々が死にました」と言われたら事実としてそれを受け入れて時々ふと感じる
だけどきっと、そうじゃなくて、他者の中にある自分の輪郭がなくなった時が死だよね
他者に眼差されなかったら、生きていたって、自分は自分を認識できない
(序盤で呆然自失のトラヴィスや、あのマジックミラーの部屋)

だけどトラヴィスの父みたいに、
空想はいくらでも人物像をねじ曲げる
人の輪郭がいかにあやふやかよくわかる

ハンターが宇宙好きなのも好き
「水があるから不思議だけど、水がなくなると全部が消えちゃう」

ずっとごちゃごちゃのまま見てたいしわかりたいような気もするな
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