シネマの流星

パリ、テキサスのシネマの流星のレビュー・感想・評価

パリ、テキサス(1984年製作の映画)
5.0
『さすらい』を継ぐさすらい。放浪の映画作家ヴィム・ヴェンダースがロードムービーの故郷に帰ってきた。

トラヴィスが道を歩く。カメラは横から並歩する。何度も。主人公の歩幅、歩調に寄り添う。それだけでロードムービーになる。

赤は夜明けの色。不眠症という荒野。ミラーに映るトラヴィス、車窓の風景、マジックミラー、電話越し、テープレコーダー越し。こころのふれあい。

男は空白を取り戻し、再び空白を獲得する。荒野は荒野のまま。それでも荒野に夜明けは訪れる。
シネマの流星

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