magnolia

パリ、テキサスのmagnoliaのレビュー・感想・評価

パリ、テキサス(1984年製作の映画)
4.5
is four years a long time? -- half a boy's life.

自閉傾向のある兄が、盲目的な愛に周りばかりか自分の心も壊してしまう。経済社会に適合できない人の愛を、リアルさを保ちつつ切実に美しく描いていて感動した。
一緒にいるかいないか、世界は2択。「元気で留守」は不安でしかない。ほどほど、ができないからの苦悩。自信があれば信じられたか、しかし幼少時から"社会的に失敗"ばかりだろうことは想像できるので、そんなものは持ち合わせていない。自分に不釣り合いな美しさを持つ妻の存在自体が社会の矛盾の象徴。好き過ぎて一緒にいられない。辛いのぅ...
彼の精一杯の正気を振り絞るラストが痛ましく優しくて泣ける。顔の映し方がまた素晴らしい。

every man has your voice
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