sunya

パリ、テキサスのsunyaのレビュー・感想・評価

パリ、テキサス(1984年製作の映画)
3.8
失われた記憶と感情を取り戻すロード・ムービー。

以下ネタバレ含みます。

ヴェンダースの映画では本作が一番好みです。時間が長く感じられて眠りそうになることを除けば良作。トラヴィスが徐々に人間性を取り戻していく過程に愛らしさが感じられます。

息子との再会シーンや、道路をはさんで一緒に楽しげに歩く二人、昔撮ったホーム映像を観て微笑む四人、ミラー越しに別れた妻と話すところなど見所はたくさんあります。私はなぜか冒頭の「砂漠をあてどもなくさまよう心神喪失状態のトラヴィス」が一番好きです。なんかわかるよトラヴィス。

全編をとおしてゆるく流れるライ・クーダーのスライドギターがやさしい。
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