てつこてつ

クロスファイアのてつこてつのレビュー・感想・評価

クロスファイア(2000年製作の映画)
2.8
宮部みゆきの原作は大昔に読んではいるが記憶に殆ど残っておらず・・。後に少女時代のドリュー・バリモアを主演に「炎の少女チャーリー」として映画化されたスティーヴン・キングの「ファイアースターター」は、絶対に意識してるだろうな。

パイロキネシス(念力放火能力)という超能力を持つヒロインが、女子高生連続殺人鬼の若者らのグループや警視庁の闇の組織と闘って行く姿を描き出す。

監督が平成版ガメラシリーズの金子修介だけあって、念力によって人間が発火する見せ場の特殊効果のレベルは、この時代の作品にしては非常に高いと思う。ストーリーも分かりやすく進んで行くが、いかんせん、特殊効果に拘り過ぎたのか、どこかキャラクター描写が薄っぺらく、迫力満点なクライマックスシーンでは、結構ベタな感じのBGMだけで作品を盛り上げようとし過ぎていたりとか色々残念。

桃井かおり、永島敏行といった大ベテランも揃えているし、矢田亜希子の映画初主演作でもあり、伊藤英明、谷原章介、原田龍二、長澤まさみもこの作品で映画デビューと豪華なキャスティングだが、21年以上前の作品ということもあって、若い役者陣の演技がどうしても物足りない。

それこそ、1984年製作の「炎の少女チャーリー」のほうが、作品の出来としては余程面白い。
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