まるで“演出の教科書”のように良くできた映画。奥行きを強調した空間設計や、俯瞰の構図を活かしたカメラワークなど、的確な演出のオンパレードで冴えまくってる。男と女の殺し合いを、チャンバラを彷彿とさせる…
>>続きを読む開巻の宴席。
奥では芸妓が舞い踊り、手前では酔客が歌い痴れる。
あるいは中盤、歌舞伎中入りでの中庭。
中央に位置する小暮実千代への、杉村春子ほか奥方衆による囃し立て。
並行して乱れ飛ぶ科白と、ス…
このレビューはネタバレを含みます
やはり、明治の頃の映画セットが良かった。料亭から始まりお梅(木暮実千代)が住む家、合い挽きの宿屋、雨上がりの橋のたもと、演舞場、その前の通りなどなど。
珊瑚の帯留めを見つけて、ジリジリと虐めまくる…
役者>芸者>箱屋の厳然たる身分差が明らかにされながら、体よく追認&再隠蔽されて終わるという……弟が密告者という"真面目な"社会! 川面/橋、路地/二階(俯瞰)の空間統御が素晴らしいが、そもそも巨大な…
>>続きを読む田坂具隆verの方を観たかったが流石の伊藤大輔。新東宝と思えないショットひとつひとつの格式の高さと、劇中の歌舞伎舞台には本物の歌舞伎演目もあって色々と畏れ多い。刃傷沙汰の橋の場面まではかなり情感たっ…
>>続きを読むホスト、キャバ嬢、その店のボーイの三角関係として見てた。担当のシャンパンタワーのため、自分のことが好きなボーイからお金を貰うも…
バースデーイベントだけ見届ける小暮実千代。
伊藤大輔の移動撮影と寄り…
怒りと悲しみのあまり暴走する田崎潤を気の毒に思ってしまう。
金で愛を買おうとしたのに、好いてる女はその金で別の男の愛を買おうとするんだもの。
襲名の晴れ舞台だけ見届けようとする健気な木暮実千代の姿…