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パーフェクト ワールドのMTRLBのレビュー・感想・評価

パーフェクト ワールド(1993年製作の映画)
5.0
逃亡犯のブッチに情が移ってしまった...。だって根っからの悪なんかじゃなく、きっと両親の愛があればもっと違う道があったんじゃないかって思うから。すごく切ない気持ちになるよ、本当に。

出会う家族の親を見て、自分の過去と重ね合わせてしまうブッチの姿は、どれだけ辛い過去を経験してきたのかが痛い程わかるものだった。悪い事をするのは絶対に良くない。でもブッチもきっと、被害者の一人なんだよね。ただただ親に愛されたかっただけなんだよね。だってそれが子どもなんだからさ。

ブッチが悪人じゃないってことは、側にいたフィリップが証明してたよね。子ども程、素直なものはないから。何度も離れられる場面はあったけど、フィリップはブッチの側にいた。フィリップはどんなブッチでも、ブッチの優しさを知って、そのブッチに情を感じていたんだね。だからこそ、これ以上悪いことは知って欲しくなかったから、あの時止めたのかもしれない。

二人の絆はすごく美しかったよ。ブッチがフィリップの事を想うセリフも全部全部美しかった。

よくあるストーリーで、お決まりのラストだと知っていながらも、やっぱり心が痛んだ。僕もあの警官に腹が立ったし、そのまま僕もドヤ顔してる数名を殴ってやりたい程だった。その中でも、レッドとサリーのような心を持ってる人がいて、その場面に救われた。

僕の中では、マイ・フレンド・フォーエバーに次ぐ名作だね!
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