月うさぎ

キック・アスの月うさぎのレビュー・感想・評価

キック・アス(2010年製作の映画)
4.5
人殺しすぎ、かなりスプラッタ。でも笑ってしまう。(≧∇≦)ノ彡 
顔をしかめる間さえないテンポのよさ。
想像の上の上を行く過激な展開。お下品なギャグ。
つい「うそっ!!」と叫んでしまった。

今までこんなにも笑えてハラハラできてかっこよくてかっこ悪くて
キュートでおバカで泣ける映画があっただろうか?

「人の命」とか決して考えてはいけない超超B級映画。
こんな映画を喜んでしまっていいの?
それでもあえて、製作者の勇気(?)に敬意をこめて称賛しよう。
ブラッド・ピット(プランBエンターテイメント)が共同プロデュースと知り、さらに驚き。彼もタダモノではない。

不道徳でもよろしければぜひ見てみてみて。
マネできない面白さで、この手の映画では最強でしょう。

“ヒット・ガール”役のクロエ・グレース・モレッツにノック・アウトされた人が続出。
それってわかる。とてもかわいくて刺激的。
リアル年齢11歳にしてこの存在感。
「モールス」のクロエちゃんをみて、どうしてこの子役がこんなにも絶賛され愛されているのかと、調べてみたらこの映画に行きついて、観てみたところ…
結果“ヒット・ガール”に魅了されてしまった人が一人増えちまいました。

キック・アスのデイブ役(主人公は本当はこっちよね?)のアーロン・ジョンソンの演技についてはかわいそうに完全スルーされていますが、
どうしてどうして、彼は本来は美形俳優なんですよ!!
「Nowhere Boy」でジョン・レノンを演じていた時など、不良少年の男っぽさ、センチメンタルな泣き顔の2面性をきちんと表現できていました。
ジョン・レノン・ファンの私が観ても、表情やポーズや話し方など、素の顔は似てないのにジョンっぽいって思える位そっくりでした。
今回は「とりえなしのオタク男」を、これでもか。っていうくらい、みっともなく、ダサく演じている。
顔がきれいでも、こんなにキモイ男になれるんだ!!!
↓
カッコよさって顔じゃない。立ち振る舞いだ
と、思い知らせてくれる。そんな映画でもある。

“ビッグ・ダディ”のニコラス・ケイジもカッコいいし〜

アメコミの作品なのに、この映画、イギリス映画なんですね…。
てっきりハリウッド映画かと思ったのですが、言われてみればこの過激さはパンクだ。と。納得してしまいました。

ヴォーン監督はソニーと契約しようとしたが、バイオレンス描写を弱めるよう要求をされたために断念。
他にもキャラクター設定の変更を求められ断る
最終的にヴォーンが自分で製作費を調達し、自主映画となった。
 ↓
映画の完成作品を見て大手が飛びついた。
北米では公開週末3日間で19,828,687ドルを稼ぎ、初登場1位となった

この事実がこの映画のパワーを証明しているよね。

しかし、こういう映画が大ヒットしちゃうのって、正直能天気ですよね…。

「kick ass」というのはおしりを蹴ることで、ニュアンスは「大負け」
ところが形容詞的に使うと、「最高、楽しい、凄い」という意味になるそうです。
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