外を知らないアントンとひとりぼっちのエヴァが夢の島ツバルを目指す。無国籍感、特定の言葉はなし、斜めの画角などさすが表現主義の国ドイツらしいチャレンジングな作品。廃れたプール施設のロケーションが良い。キャラクター造形やユーモアがエミール・クストリッツァっぽい。いかにも童貞の理想っぽいキャラが苦手だけどエヴァ役のチュルパンがキュートなのは間違いない。豚の貯金箱って海外にも普通にあるんだ。受付婦アルマの手動券売機に笑う。『TOKYO!』でもそうだけどドニ・ラヴァンの言葉を発さない役には妙な説得力がある。