一

東京ラプソディの一のレビュー・感想・評価

東京ラプソディ(1936年製作の映画)
-
キャスト紹介に合わせてそれぞれがワンフレーズごと主題歌を歌い繋いでいくオープニングから早速気持ちの良い音楽映画だ。クリーニング屋の若旦那・藤山一郎のソロ歌唱と共に映し出される銀座の風景(カメラが空にパンすると見事に鳥の群れが画面を横切っていく)。そして、ヒロイン椿澄江が暮らす御茶ノ水駅の遠景。戦前とはかくも洒脱で朗らかな時代であったのかと思わされてしまう。伏水修は早くに亡くならなければ日本映画史に残る監督になっていただろうなあ。
一