よしおスタンダード

神に選ばれし無敵の男のよしおスタンダードのレビュー・感想・評価

神に選ばれし無敵の男(2001年製作の映画)
4.2
No.3161

本作の公開が2001年。

その2年前の1999年にヘルツォークは『キンスキー、我が最愛の敵』を発表して、

惜しくも故人となった盟友(迷友?)クラウス・キンスキーとの関係に、一区切りつけた形となった。

キンスキーを失ったヘルツォークはこれからどこへ向かうのか、映画界もおそらく注目していたであろう中での、

本作の公開である。

そう思うと何だか感慨深い。

だって、『神に選ばれし無敵の男』なんて、そのまんまキンスキーのことじゃんww、って思っちゃうよね。

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ティム・ロスを客演として迎えてるから、他の主要キャストはみんな英語圏の人じゃないのに、英語をしゃべらざるを得なかったんだろうけど、

舞台はドイツで、ナチスも出てくるんだから、やっぱりドイツ語でいってほしかった。

特にもう一人の主役ジシェ役のヨウコ・アホラは、演技経験がない上に、英語まで覚えざるを得なくてめっちゃ大変だったろうけど、

それが逆に良かったのか、朴訥な感じがよく出ていて、この映画のテイストとばっちり合っていた。

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実話ベースだそうだが、それにしては随分と寓話的で、オカルトやファンタジー要素もあり、

なかなか一筋縄ではいかない。

ヘルツォーク映画の中では取り立てて評価の高い方ではないが、

私は楽しめた。

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