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セックス喜劇 鼻血ブーのblacknessfallのレビュー・感想・評価

セックス喜劇 鼻血ブー(1971年製作の映画)
3.3
牛が歩いてくる🐄目線の先には別の牛が。
目線の先の牛に近づくや交尾を始める牛🐮❣️🐮
アッと言う間に終る交尾。

牛の後ろから作業着姿の小池朝雄が朗らかに語り出す。
「牛の一突きと言うだけあって早い、でも、人間の男でも牛並みに早い男がたくさんいるらしいですよぉ、あなた、どうですかぁ?」ニヤニヤ😏
朗らかだけど内容と口調のゲスさに当惑してるとこに、この映画のタイトルが画面いっぱいに映し出される笑

セックス喜劇 鼻血ブー

映画史上、最も下らなくて投げやりなタイトルなんじゃないかと思う。
そして、このオープニングも史上、最もテキトーで身も蓋もないもんだと思い呆然した😂

内容は早漏をテーマにしたコメディ、艶笑コメディってやつだよね。

うだつのあがらない自動車会社のセールスマンの左とん平は仕事より早漏で悩んでる。

左とん平なんでイケメンなわけもなく、成績の悪いセールスマンなんだけど、その純粋さと人の好さから、意外にもよくモテる。

社員旅行先の芸者から顧客の未亡人、キャバレーのホステス。
しかし、一度関係を持つとそのあまりの早漏っぷりにガッカリされてフラれてしまう笑
しかし、フッた女性達は親切心から良心の呵責からなのか、「次は九九を唱えるといいよ」「ゴム二枚したら」「自家発電(自慰好意)してからすれば」とか脱早漏のアドバイスを残していく笑

それを律儀に実践する左とん平の運命やいかに⁉️

一応、映画なんでセックスのことじゃなくて社内の複雑な人間関係や真面目な恋愛相手も出てきたりするんだけど、メインはあくまで左とん平の早漏克服なんだよ笑

で、この左とん平が早漏克服に右往左往するんだけど、アドバイスする男達のセリフがヤバかった。
「女は結局、男に征服されたがってるから、気後れしちゃダメだ!」とか「女は犬や猫みたいに躾けるのが男の役目」とか今ならかなり物議を醸すセリフや描写がけっこうあった。
これは当時としてもかなりアナクロなんじゃないかと思った。
東映はとことん良くも悪くも男性目線だけで映画作ってたんだなと思った笑

たぶん、これって効率的かつ多量におっぱいと濡れ場を見せることを優先させて作ってると思う。
上映時間が90分もないのに、実にたくさんのおっぱいと濡れ場のてんこ盛りだったから笑
でも、それでいて、あの酷すぎるオープニングから想像もつかない後味のいい話に無理なく着地させてる。
ちゃんとどーゆー映画を撮るのか狙いがしっかりしてる。東映のプログラム・ピクチャーの貪欲さと抜け目なさが感じられる作品だと思う。

しかし、艶笑コメディって完全に死滅したジャンルだよね笑
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