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丹下左膳 怒涛篇のmitakosamaのレビュー・感想・評価

丹下左膳 怒涛篇(1959年製作の映画)
3.4
東映YouTubeにて。58年・大友版丹下左膳に続く2作目。今作は海賊の財宝の在処を示す金竜・銀竜の2つの香炉を巡る物語だ。前作のコケ猿の坪に引き続き、お宝に縁があるシリーズじゃのう…

将軍家の香炉と、倒幕を狙う豊臣残党の持つ香炉。
吉宗は千代之介から里見浩太朗に変更。悪役の残党側は山形勲や三島雅夫。この辺りの俳優も違う役で前作に出てたよね…
一方前作から続投の俳優は、月形龍之介の大岡越前・大河内傳次郎の蒲生泰軒・松島トモ子のちょび安など。
だが、前作で柳生を演じた橋蔵は、今作では越前の部下の与力を演じる。
シリーズ物なら、もう少し配役を固定させなさいよ…(笑)

冒頭、いきなり香炉が悪役側に渡ってしまうが、成り行きでちょび安から左膳の元へ。
浮浪児のちょび安は左膳が引き取ることとなり、結果として左膳がお宝を守るようになる。
越前の意向で蒲生と与力も協力し、悪漢による香炉の奪還を阻止するが、遂にちょび安とお藤がさらわれてしまう…怒る左膳は…という内容。

やはり左膳の人の良さに萌える。悪漢には厳しいが子供や貧しい者に優しい。

しかし香炉を悪党から取り返したのは良いが、蒲生なら金を有効に使うだろうと預けちゃうラストはどうなんだろう?左膳を含め船に乗り、財宝を用いて貧しい人を皆救う楽園を作ろう…ってなんか社会主義的な思想で終わるなぁ。金が入ると人は堕落し変わるからねぇ…。
全体的に面白い分、ラストがなんか気になるな。
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