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修羅のhiroのレビュー・感想・評価

修羅(1971年製作の映画)
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夢野久作の幻想文学の極北「ドグラ・マグラ」の映画化や今や元祖LGBT映画としても評価される「薔薇の葬列」で知られる松本俊夫の数少ない長編の1つ。裏切られた男による復讐劇というシンプルな時代劇のはずが、松本俊夫の手にかかると、この世の全てを呪う血みどろのノワールへと姿を変える。モノクロを活かした画作りとアバンギャルドな演出がとにかく凄まじく、冒頭の夢のカットから痺れまくる。逃れられない宿命と惨劇という点では「薔薇の葬列」「ドグラ・マグラ」も全く同じで、この後に「ドグラ・マグラ」を撮ったのも必然としか言いようがない。
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