りょーこ

修羅のりょーこのレビュー・感想・評価

修羅(1971年製作の映画)
4.8
この世は血の海である

冒頭で太陽が沈んでからは、ずっと闇。
闇。闇。闇。

愛と憎しみが渦を巻き、忠誠心も優しさも飲み込んで闇へと変えてしまう。

なんという地獄絵図。。。

某動画サイトにあるようですが、ポチって正解でした!
監督インタビューと、樋口尚文氏による解説書付☆



赤穂浪人の源五兵衛は、仇討ちを悟られぬよう女遊びに興じていたのに、芸者の小万に惚れてしまう。

身請けの為に、大切な百両を差し出すが、なんと小万は人妻だった。

そして源五兵衛は復讐に狂い出す……



"五大力"
恋を誓う呪語

そんな刺青までした女に裏切られ、嘆いて恨んで人を殺し、修羅の道をひた進む……

キャストも監督も初見だったのですが、とにかく上手い!センスがある!凝ってる!!

太陽の消え失せた闇の中で光る刃
障子の向こうで揺らめく影

スローになったり反復したり、人の思考を表現したような演出が見事でした☆

そして修羅場。
これはもうモノクロだけど、かなりのグロ!!!

さらにラストの墓場のシーンとか、どんな肝試しより怖いと思う。

キャストは、小万がとっても美人で美声でビッチ!
が、これは惚れる、百両あげちゃう(笑)

ふとした瞬間に見える儚さとか、強さとか、色気が忘れられないんですよねぇ~

その夫もしたたかでクソ野郎だけどピュアにも見えてムカつくw
源五兵衛は狂いっぷりが、ウザくなくて怖かった!

愛憎劇なんてどれも一緒でしょ~
と思っていたけれど、これは別格(〃∇〃)

凄いモンを観た……
りょーこ

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