Makiko

沙漠の花園のMakikoのレビュー・感想・評価

沙漠の花園(1936年製作の映画)
3.3
テクニカラーで見るマレーネ・ディートリッヒ。こんなメイクの元尼僧がいるかとツッコミそうになりながらも、この時代のハリウッド映画にしてはなかなか心理描写に力を入れた作品だということに気がつき、監督がボレスラウスキーでなるほどとなった。ディートリッヒはじめ、いつも陸に打ち上げられた魚のような喋り方のシャルル・ボワイエも相まって、ヨーロッパ的なセンチメンタリズムを演出しようとして何かうまくいかなかったというような出来。

夫婦となる主演二人の元に男がやってくるなど三つ巴になりそうな展開に、やれやれいつものハリウッド……と思ったらまさかの信仰vs恋愛という話で新鮮に感じた。修道院の内部状況については『尼僧物語』('59)を観ていたおかげで何となく把握できた。
Makiko

Makiko