Finn

夕凪の街 桜の国のFinnのレビュー・感想・評価

夕凪の街 桜の国(2007年製作の映画)
4.0
広島に原子爆弾が落とされてから13年後、被曝し原爆スラムに暮らす平野皆実。それから半世紀後の現在、東京に暮らす被曝2世の石川七波。
異なる時代を生きる2人を通して原爆の影響を描いた感動作。

原作は「この世界の片隅で」を描いた、こうの史代さんの同名漫画。

初めて観たのは10年くらい前かな。柔らかいタッチでほのぼの描かれる原作漫画の雰囲気そのままに、原爆の恐ろしさと、残された人たちの悲しみ、そして次世代まで続く被曝の影響を静かに描いていて感動した。
この作品で原爆スラムの存在を初めて知ったし、被曝者や被曝2世への偏見に胸が締め付けられた…。

邦画はあまり観ないからあまり知らなかったけど、麻木久美子さんの静かに訴えるお芝居が良かったです。
何年か前にドラマにもなってたと思うけど、個人的には映画の方が好き。

原爆投下前後を扱った作品は沢山観たけど、「その後」に焦点を当てた作品はあまりないからとても勉強になった。
あの日から77年経ち、戦争経験者がどんどん少なくなる今、改めて辛い歴史に目を向けて知る必要があると思う。
ぜひ観てほしいです!
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